メテオラの修道院群の概要
世界遺産登録年:1988年
登録基準
(ⅰ)人類の造像的資質を示す傑作
(ⅱ)建築や技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において、ある期間または世界の文化圏内での重要な価値観の交流を示すもの
(ⅳ)人類の歴史上において代表的な段階を示す、建築様式、建築技術または科学技術の総合体、もしくは景観の顕著な見本
(ⅴ)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態若しくは陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本である。又は、人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である(特に不可逆的な変化によりその存続が危ぶまれているもの)
(ⅶ)最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する
遺産概要
”メテオラ”とはギリシャ語で「中空に浮く」という意味です。
特徴的な奇岩の数々は、ピンドス山脈から流れるピニオス川とその支流が軟らかい石灰岩を削り、硬い堆積岩の地層を残すことで約6000万年前にできあがりました。
奇岩の頂に立つ修道院群
500mを超える高所に位置するメタモルフォシス修道院は、メテオラに先立ち、多くの修道院が建てられていた聖山アトモスから移り住んだ修道士アタナシオスが築いたもの。
1490年からはメテオラ全体を統括する修道院として「大メテオロン」と呼ばれています。
メタモルフォシス修道院やアギオス・ステファノス修道院など、4つの修道院では今も修道士たちが共同生活を続けています。
15~16世紀に制作されたクレタ様式のフレスコ画は、ポスト・ビザンツ芸術の発展を示す重要な作品群となっています。
修道院群の中には、ほかにもイコンや古写本、典礼用具などが残っています。